Miyako(DEZERT) SPECIAL INTERVEW(前編)
11月 8, 2024
2024年9月にバンドの軌跡を振り返るベストアルバム『傑作音源集「絶対的オカルト週刊誌」』をリリースした4人組バンド、DEZERT。2枚組となった本作は、全24曲中12曲が新録で、他にリミックス曲が2曲、書き下ろしの新曲が2曲含まれるスペシャルな内容となっている。2024年1月にはフルアルバム『The Heart Tree』もリリースしており、来たる12月27日の日本武道館公演に向け、この2作品を聴けば存分に楽しめること必至だ。そんなDEZERTのギタリストMiyakoは、最近ジャクソンのPRO PLUS SERIES RHOADS RR24 MIRROR(以下:RHOADS RR24 MIRROR)を入手したという。インタビュー前編ではそのインプレッションや、彼の音楽的ルーツを語ってもらった。
ジャクソンはギターを持つ喜びや、弾く楽しさを感じさせてくれる
― まずは、Miyakoさんが音楽に目覚めたきっかけを教えてもらえますか?
音楽に目覚めたのは父親の影響が大きいですね。父はバンドが好きで、幼い頃から家ではいろいろな音楽が流れていました。特に思い出深いのがイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」。両親の結婚式で流したらしく、幼稚園の頃からそのエピソードと一緒に、それこそ耳にタコができるくらい聴かされましたね(笑)。そういった曲が無意識のうちに自分の中にしっかりと残り、次第に音楽が身近になったんだと思います。
― 幼い頃から洋楽に親しんでいたのですね。自分から好きになった音楽というと?
家にはいろんなCDがあったんですけど、中でもクイーンに惹かれました。それが音楽にのめり込むきっかけだったと思います。その後、小学3年生くらいで“ピアノを習いたい”と言い出しレッスンを始めたんですよ。中学3年生まで続けて、最後の発表会ではショパンの「革命のエチュード」にチャレンジしたのですが、その時は本当に泣きながら練習して何とかやり遂げ、それでピアノに関してはひと区切りつけた感じです。
― では、ギターを始めたきっかけは?
興味を持ったのは中学2年生の頃。友人の影響が大きかったですね。周りにロックを聴いたり、バンドを組んだりする友人が増えてきて、自分もビジュアル系やロックに惹かれていきました。特にX JAPANのhideさんがギターを弾く姿がすごく印象的で、“カッコいいな”と思って自分もギターが弾きたくなりました。そこから後追いでX JAPANも聴くようになり、バンドスコアも買いましたね。
― hideさんがきっかけだったのですね?
ただ、当時の自分にとってはパワーコードを弾くことすら難しく、思ったように音が出せなくて結局すぐに挫折してしまいました。高校に進学して、再びバンド熱が浮上したときにはヴォーカルをやろうと思ったのですが、同じ学校にはビジュアル系が好きな人は全然いなくて、ネットのメンバー募集掲示板でメンバーを探していましたね。
― メン募の掲示板でいいバンドは見つかりました?
家から数駅離れたエリアで活動していたメンバーにピンときて、電話をして実際に会いに行きました。そうしたら“ヴォーカルは決まっちゃったんだけど、ギターはどう?”って(笑)。ギターは挫折していたし弾ける自信もなかったんですけど、“これを逃したら近所でビジュアル系バンドを組むチャンスはない!”と思い、もう一度やってみることにしました。そのまま駅から歩いて行ける、ちょっと大きな公園でベンチに座ってギターを教わりましたね(笑)。
― その後、どうやってギターを上達させていったのでしょうか。
そのバンドは最初からオリジナル曲をやっていたんです。リードギターがメインのフレーズを弾いて、僕はバッキングでコードを支える役割だったので、それほど難しくなかった。ただバンドは長続きせず、結局ライヴを2回やっただけで解散してしまいました。その後、コピーバンドをやるようになり、PierrotやDIR EN GREYなどを練習しましたね。タブ譜を見ながら弾いて色々なフレーズを学びました。
― Miyakoさんはジャクソンにどんなイメージを持っていますか?
僕が最初に手にしたジャクソンは、いわゆるスーパーストラトタイプだったんです。ピアノの先生の紹介で、ギターを習いに行った先生が貸してくれたんですよ。ボディこそスーパーストラトタイプだけど、ヘッドがコンコルドだし“メタルギタリストが持つギター”というイメージが相当強かったですね。そのため、当時はまだ自分のレパートリーに加える選択肢はありませんでした。
― 今回、紹介していただくRHOADS RR24 MIRRORはどんなきっかけで手に入れたのですか?
ここまで派手なギターを持つことにしたのは、同じ事務所のMUCCのミヤさんの影響がかなり大きいですね。ミヤさんが愛用しているジャクソンのRandy Rhoadsを見て、めちゃくちゃいい音だと思ったんですよ。その後、MUCCと2マンライヴをしたときに実際に弾かせてもらったら、さらにその良さを実感して。自分も“この形もアリかもしれないな”と思うようになり、実際に使うようになりました。今ではライヴのメインギターにしたいと思えるくらいの相棒ですね。
― それは、どんなところが気に入ったからでしょうか。
レコーディングの時に大活躍したので、ステージでも使ってみたんです。DEZERTは6弦のハイフレットを多用するプレイスタイルで、このギターだとすごく弾きやすい。特にフロイドローズブリッジの安定性は抜群で、アームを多用しても音が狂いにくいのでライヴでも安心して使えます。
― そんなMiyakoさんにとって、ジャクソンの魅力とは?
まずはそのルックスだと思います。正直、どのギターも音に関してはピックアップやブリッジを替えてみるなど、ある程度カスタマイズすればなんとかなるじゃないですか(笑)。それより何より、ジャクソンにはこのブランド独特の形や存在感があって、ギタリストとしてテンションがすごく上がるんですよね。ステージに立った時のインパクトもでかいし、持った時に“俺、ロックスターになれたかも”って気分にさせてくれるんです。
― それってすごく大事な要素ですよね。
そう思います。もし自分が初心者だった頃にこのジャクソンを手にしていたら、きっと一度も挫折せずに続けられたんじゃないかな(笑)。とにかくギターを持つ喜びや、弾く楽しさを感じさせてくれる。初心者の方にも、まずは“持ちたい”と思えるギターを選んでほしいですし、そこでジャクソンのギターを手にしたら、おそらく誰もがその特別な高揚感を味わってもらえると思います。
PRO PLUS SERIES RHOADS RR24 MIRROR
DEZERT
千秋(Vo)、Miyako(Gt)、Sacchan(Ba)、SORA(Dr)からなる4人組ロックバンド。2011年9月、千秋とSacchanを中心に結成。当初は大々的なプロモーションを行っていなかったが、グロテスクな表現の中に人間が抱える痛みや闇が落とし込まれた歌詞が共感を呼び、圧巻のライヴパフォーマンスが口コミで広まり、熱狂的なファンを多く獲得。2018年には新レーベル“MAVERICK”よりアルバム『TODAY』を、2019年にはアルバム『black hole』をリリース。さらには自身初となる全国ホールツアーを遂行し、夏には大型野外フェスにも初出演を果たす。2024年1月に日本クラウンよりメジャー1stアルバム『The Heart Tree』をリリースし、4月にデジタルシングル「The Heart Tree ~unplugged selection~」、9月にベストアルバム『傑作音源集「絶対的オカルト週刊誌」』をリリース。さらに12月27日、日本武道館にて〈DEZERT SPECIAL ONEMAN LIVE at NIPPON BUDOKAN「君の心臓を触る」〉を開催する。
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