CVLTE pre. "tYpe V tour"
12月 26, 2024
5大都市を廻った対バンツアー〈CVLTE pre. "tYpe V tour"〉が、12月6日のZepp Shinjuku公演でファイナルを迎えた。対バンの相手はcoldrain。さまざまなコラボレーションも繰り広げられ、見どころが満載だった。CVLTEのTakuya(Gt)が愛用しているジャクソンのPRO PLUS SERIES SOLOIST™ SLA3Q(以下:SLA3Q)も異彩を放ったこのライヴの模様をレポートする。
CVLTEの音楽性に抜群にフィットするPRO PLUS SERIES SOLOIST™ SLA3Q
ツアーファイナルに呼ばれたことをとても喜んでいたcoldrainのMasato(Vo)。後輩というか甥っ子みたいな存在だというCVLTEを“どんどんすごいバンドになってきている”と讃えていた。強力なサウンドがモッシュやクラウドサーフを巻き起こす中、嬉しいサプライズとなったのが「The Revelation」。CVLTEのHAL(Dr)がcoldrainのKatsuma(Dr)の代わりにドラムを叩いて大盛り上がりとなった。本番直前に2人が話し合って、急遽決定した共演だったらしい。貴重な編成での演奏がcoldrainのファンも沸かせていた。
CVLTEのライヴが始まる直前、スクリーンに表示されたグラフィック。ツアーロゴの真下にあった「Press Any Button」が押されると、テレビゲームの初期設定を彷彿とさせるナレーションが鳴り響いた。「それではプレイヤーの設定をします。マイクに向かって声を出してください。声帯認証およびプレイヤーレベルを測定します。皆さんが出せる音量の限界値を聞かせてください」――言われた通りに大声で叫んだ観客であったが、認証は失敗。再チャレンジの結果、ようやく認証が完了してCVLTEのライヴがスタートした。
ステージにaviel kaei(Vo)、Takuya(Gt)、Fuji(Ba)、HAL(Dr)が登場して、最初に届けられたのは「greedY.」。心地良い音像と骨太なビートがフロアを飲み込み、観客は一斉に飛び跳ねながら興奮を露わにする。続いて「smileY:)」に突入すると、恍惚の表情を浮かべて踊った観客。ロックバンドの熱量とDTMによる多彩なサウンドを融合させ、幅広い音楽のエッセンスを楽曲に昇華するCVLTEの魅力が、序盤の数曲の時点ですでに輝いていた。
ギターサウンド、マシンビート、シンセサイザーの音色が絶妙にシンクロした「lullaby.」では、TakuyaがSLA3Qをプレイ。クリーントーンとディストーションを的確に切り替え、ロングトーンも効果的に繰り出すことによって、静と動の間をドラマチックに行き来するこの曲に豊かな彩りを添えていた。アグレッシヴなサウンドを放つだけでなく、空間系のエフェクト、コードの繊細な響き、クリーントーンにも対応できるこのギターは、CVLTEの音楽性に抜群にフィットする。SLA3Qが、Takuyaにとって頼もしい存在となっているのを感じた。
ゲストとのコラボレーションでもCVLTEは観客を盛り上げていた。イントロが奏でられた時点で歓声が上がった「kuromi.」は、ツアーの初日、札幌公演の対バンだった4s4kiが登場。“楽しい!”という声を上げた彼女は、aviel kaeiと並んで歌いながら観客の盛り上がりを華やかにエスカレートさせていた。爆音の嵐となった「save you.」では、途中でcoldrainのMasato(Vo)が合流。彼の強烈なシャウトが、鳴り響くバンドサウンドの熱量をひと際生々しく高めていた。Takuyaはこの曲でもSLA3Qをプレイ。ディストーションサウンドの心地良さは、やはり格別なものがあった。そして、キルトメイプルトップ、ゴールドの金属パーツ類は、ライトを浴びると非常に美しい。ステージで使用するのがとてもよく似合うギターであることも再認識させられた。
11月29日の福岡公演で共演したPaleduskのKAITOとのコラボレーションとなった「eat acid, see god.」は、「プレイヤーのサウンドが基準値を大きく下回りました。計測不能のため、再度プレイヤーサウンドテストを実行しますか?」という音声を流して中断させるギミックも交えつつ、観客を咆哮と爆音の渦に巻き込んでいた。哀愁を帯びたメロディの疾走が爽快だった「eepY.EXE」のあと、「私はとても素敵な時間を過ごしていますよ。皆さんはどうですか? さっきみたいに元気よく跳べますか?」と観客に呼びかけたaviel kaei。そこから雪崩れ込んだ3曲の連発は、絶頂感の更新の連続だった。
フロアに一旦しゃがんだ観客が全力でジャンプしたあとに歓声を上げた「memento molly.」。ダンス衝動を果てしなく誘っていた「tokyo insomnia.」。そしてラストを飾ったのは「scorpion.」。飛び跳ねる人々で満たされたフロアの熱気が上昇しながらエンディングを迎えた時、爽やかな余韻が漂っていた。ステージから立ち去る際、大きな歓声と拍手を浴びていたメンバーたち。着々と活躍の場を広げているCVLTEのさらなる進化も予感させられるライヴだった。
【SET LIST】
- greedY.
- smileY:)
- lullaby.
- iShadow.
- kill without the k.
- kuromi.
- dead2me.
- paradise.
- find me.
- hellsong.
- save you.
- run.
- digital paranoia.
- eat acid, see god.
- eepY.EXE.
- memento molly.
- tokyo insomnia.
- scorpion.
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