Takuya(CVLTE) SPECIAL INTERVEW(前編)
8月 20, 2024
ネクストブレイクを期待されているオルタナバンド、CVLTE(カルト)。ロックのみならず、ヒップホップ、エレクトロ、R&Bといった幅広いジャンルを大胆に横断するハイブリッドなサウンドをダークな世界観に落とし込むバンドの音楽性を支えているのが、型にハマらないプレイスタイルを持つギタリスト、Takuyaだ。今回のインタビューでは、PRO PLUS SERIES SOLOIST™ SLA3Q(以下:SLA3Q)のインプレッションに加え、音楽との出会いにまで遡って、ギタリストとしての彼のバックグラウンドについても語ってもらった。
自分が持っているギターで苦戦していたフレーズが、SLA3Qだと簡単に弾ける
― Takuyaさんが音楽に目覚めたきっかけから教えていただけますか?
周りからは渋いと言われるんですけど、僕の母が小田和正さんのオフコースの大ファンで、物心がつく前から家では小田和正さんの曲がずっとかかっていたんです。そんな中でコンサートに連れて行ってもらって、“へぇ、いいなぁ”って思ったのが今思えば音楽に目覚めるきっかけだったかもしれないです。
― それは何歳の時でしたか?
小学校の低学年か、もしかしたら幼稚園の頃だったかもしれないです。同じ頃、家にアコギが1本、インテリアみたいに置いてあって。父が趣味でちょっと弾いていたんです。それを自然に触るようになったのが小学校の高学年。ギターはそんなきっかけで弾き始めました。
― アコギを弾き始めてからは、やはり小田和正さんの曲を弾いていたんですか?
そうです、それこそオフコースとか、あとは何だろう? かぐや姫とか。誕生日のお祝いにフォークソング大全みたいな分厚い本を買ってもらって。コードだけ書いてある、いわゆる歌本ってやつなんですけど、その1ページ目から弾き語りして、ずっと遊んでいるみたいな感じでした。
― そんなTakuyaさんがエレキギターを手にしたきっかけは?
小学6年生の時にエリック・クラプトンが札幌にライヴしに来た時、連れていってもらったんです。その時、僕はクラプトンがどういう人なのか全然わからなかったけど、ライヴを見てエレキギターってこんなにカッコいいんだって。それまでギターと言えばアコギだと思っていたんですけど、エレキギターに興味が湧いて、中学に上がった時に10,000円ぐらいの初心者セットを買ってもらいました。ただ、最初は何を弾いていいかわからなくて、アコギと同じように弾き語りしてたんですけど(笑)、ある時父が車でかけていたELLEGARDENに衝撃を受けて、バンドというものを知ると同時にロックを聴き始めたんです。
― バンドを始めたのは?
高校生の時です。バンドをやりたいと思ったんですけど、それまでずっと一人でやっていたから楽器屋のメンバー募集に連絡しまくって、当時高校1年生だった僕が30〜40代の人たちとバンドをやるようになったんです(笑)。そんな中で、今一緒にCVLTEをやっているベースのFujiと出会って。同世代と知り合うのは珍しかったので、何かこいつと一緒にやりたいと思って2人でいろいろなバンドを転々としました。Fujiの家がめっちゃハードロックが好きで、それこそホワイト・スネイクとかエクストリームとか、その影響で僕もホワイト・スネイクのライヴに行ったりしながら、音楽の趣味も段々ヘヴィにテクニカルになっていって。今思うと、フォークからずいぶん変わったなぁって思います。
― その中で特に影響を受けたギタリストはいましたか?
それが実はそんなにいないんです。このバンドのこのギタリストがっていうよりは、ニコニコ動画の「弾いてみた」ってコンテンツが盛り上がっていた時期で、それをめっちゃ見ていたんです。その中でも、今、PENGUIN RESEARCHでギターを弾いている神田ジョンさん、DOPEDOWNとか「おはようございます」で弾いていた大和さんがめっちゃ好きで、その人たちみたいになりたいと思っていました。聴いてきた音楽とは逆に、そういうところは若者っぽいかもしれないですね(笑)。
― ところで、これまでジャクソンギターにはどんなイメージを持っていましたか?
ハードロックのギタリストが使っているイメージがありました。けっこう重くてテクいギター。でも、そんなにテクいことができるんだったら、弾きやすいんだろうなと思っていたんですけど、なかなか手にする機会がなくて。でも、今回弾かせてもらってめちゃめちゃ良かったし、けっこうイメージが変わったところもいろいろありました。
― 今回はSLA3Qを弾いていただきましたが、SLA3Qを選んだのはどんな理由からだったんですか?
見た目ですね。“このギターを弾きたい”と思う一番の理由が僕は見た目なんです。SLA3Qは、まずゴールドパーツじゃないですか。ゴールドパーツって問答無用にかっこいい(笑)。しかも、この塗装のスタイルが僕が最初に買ったギターに近くて、すごく懐かしさを感じたんですよ。だからSLA3Qを見た時にドンピシャで、これだって思いました。単純にカッコいい。ゴールドパーツだしヘッドが尖ってるし、僕SSH(シングル/シングル/ハムバッカーのピックアップレイアウト)が好きですし。それでこれを選びました。
― 実際に弾いてみていかがでしたか?
もちろん、さっき言ったイメージ通りの部分もあったんですけど、ネックが他のギターに比べて平たいから、めちゃめちゃ弾きやすいのが最初の印象でした。しかも、ハイフレットの弾きやすさが尋常じゃない。僕は普段、一番高いポジションまで使わないんです。使っても17フレットぐらいまでなんですけど、一番高いところでこれだけ弾きやすいんだったら、普段使っているところだったら余裕で弾ける。そういう弾きやすさをまず感じました。あと、めっちゃ軽い!
― 撮影の時もおっしゃっていましたね。
見た目から何となく重い気がしていたんですけど、持った瞬間、僕が持っているギターの中で一番軽いと思いました。でも、その軽さに反して音はちゃんと重い。そこがすごく印象的でした。
― サウンドについても聞かせてください。
センターのクリーンの音がめちゃめちゃいい。音が良すぎて、気づいたらずっとそれで弾いていました。
― そこは意外でしたか?
そうですね。弾く前はハードロック/ヘヴィメタル系に特化しているギターなのかと思っていたんですけど、めちゃめちゃオールジャンルという印象ですね。クランチもキレイに出るし。
― 逆に歪みを含め、ヘヴィなサウンドに関してはいかがでしたか?
それに関しては、もうさすがっていうかイメージ通りでした。リアのハムで強めに歪ませた時に、コード感がちょっと埋もれちゃうギターって多いと思うんですけど、SLA3Qはコードの分離感がすごい。ちゃんとキレイに歪むんだけど、コードのニュアンスもちゃんと出てくれる。ちなみに、うちのヴォーカル(aviel kaei)も昨日これを弾かせてもらったんですけど、“めちゃめちゃいい”って言ってました。
― では今後、いろいろな場面で使えそうですね?
そうですね。僕らの曲ってクリーンに空間系のエフェクターをかませる変な音を使うこともあるんですけど、これだけクリーンがキレイに鳴るんだったらエフェクトもキレイに乗るだろうし、普通に歪ませてバッキングにも使えるだろうし、どの場面でも使えると思います。逆に使えない場面はないんじゃないですか。
― なるほど。SLA3Qの弾いていただいてイメージが変わったところもあると思います。試奏のインプレッションを踏まえた上で、改めてジャクソンギターの魅力を聞かせてください。
まず出てくるのは、さっきも言いましたけどオールジャンルで使えるってことですね。実際に弾いてみるまでは、使えるジャンルがわりと限られているのかなと思っていたんですけど、それが全部覆るぐらいの感じはあったので何でもいけちゃう。それともう一つ、僕はギターの細かい処理のことは全然わからないんですけど、ジャクソンギターってかなり作りが丁寧ですよね? 弾いていてフレットに引っ掛かりが全然ないというか、めちゃめちゃストレスフリーだったんですよ。自分が持っているギターで苦戦していたフレーズが、SLA3Qだと簡単に弾けちゃうところがけっこうあったので、この弾きやすさはめちゃめちゃ魅力だと思います。
PRO PLUS SERIES SOLOIST™ SLA3Q
CVLTE
メンバーはaviel kaei(Vo)、Takuya(Gt)、Fuji(Ba)、HAL(Dr)。2018年に本格的に活動を開始。あらゆる音楽ジャンルをクロスオーバーさせるハイセンスな楽曲、独特でダークな世界観が国内外問わず若いオーディエンスたちの心を捉えており、3月にリリースされたメジャー1stアルバム『DIGITAL PARANOIA 2052』では多彩な海外アーティストとのコラボレーションを実現。6月12日にニューシングル『smileY:)』をリリースし、8月には〈SUMMER SONIC 2024〉にも出演。11月から5大都市ツアー〈tYpe V tour〉を開催。日程は、11月14日(木)札幌cube garden、11月21日(木)名古屋BOTTOM LINE、11月22日(金)難波Yogibo META VALLEY、11月29日(金)DRUM Be-1、12月6日(金)Zepp Shinjuku。
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